お誘い①
それを無理に、手放せなくてもいい。
それを無理に、受け入れなくてもいい。
手放すために、マインドであれこれ格闘しなくていい。
ただ、その息を吐いてほしい。可能なら、その吐く息が、よりスムーズに出ていくために、あなたの身体の他の部分も協力してあげてほしい。
あなたが手放したかったそいつは、少量かもしれないけれど、今出ていった吐く息の中にちゃんと含まれているから。
生き続けているうちに、要らんものはなくなっていくだろうから。
何かを受け入れようと、より柔軟になろうと、そんな無理なことを自分に課さないでほしい。
そして今、吸えるだけの息を吸ってほしい。可能なら、その吸う息が、よりあなたの隅々まで行き渡るように、身体全部が協力してあげてほしい。
その吸い入れた息の中に、あなたが受け入れたかった、まさにそのものも含まれているはずだから。
本当に必要なら、いのちがそれを受け取って、大事に育ててくれるはずだから。
世界は混ざり合っている。
あなたが欲しているまさにそのものが、あるいはあなたがまさに手放したいまさにそのものが、「ここ」には全くない、なんてことはない。
目を背けたくなるような残酷さも、うっとり見とれてしまうような美しさも、まぶしくて目を閉じてしまいたくなるような偉大さも、みっともなくて見ていられなくなるような卑劣さも、みんなここにある。ちょっとずつね。
苦手なものを、それ単体でまじまじと見つめながら、食べようとするから食べられないんだ。
他のあらゆるものと一緒に、それが混じっているかなんか気にせず、必要な分だけ取り入れればいいじゃないか。
いのちは、その時、必要なものを、必要な分しか取り入れられないし、排出できない。
まさにそのことによって、ぼくらは完全に生きている。
この素晴らしい知性に、ぼくらは何か付け加える必要があるだろうか。
生きよう。
いのちがそうであるように。
そんな風に生きている人が増えてほしいし、僕もそうでありたいと思う。