色覚補正メガネの検査・試着をしたが、購入はしなかった話
以前、色覚についてを連続で書いたけれど、今回はその続編。
最近、あるメガネ店に行ってきた。
目的は、「色覚補正メガネ」というものの検査と試着。
色覚特性(一般的な人と、色の見え方がズレてること、以前は「色盲」とか「色覚異常」と呼ばれていたが、最近はこのように呼んでくれるみたい)。
僕は両祖父からの遺伝により、生まれつきこの特性をもっている。
日常生活に大きな支障はないが、たまに困ることがある。
詳しくはこちら。
父方の祖父は、すでにこのメガネを購入していて、「自分の車を見間違える」ほど変化を感じられたらしい。
というわけで、祖父、父の勧めで僕は横浜のメガネ店に行った。せっかくの親子三代終結ということで姉も合流し、店内をマトバ家が独占した。
メガネの検査の付き添いに家族3人って、めちゃめちゃ過保護な息子みたいで、ちょっと恥ずかしかった。
それはともかく、メガネ検査。
絵とか数字を見せられて、「見えます」「見えません」と答える形式のもの、
違う色のタイルを、「似た色の順に並べる」という形式のものがあった。
色覚特性と言っても、たくさんに分類されるらしい。
検査の結果、僕はどうやら赤系が見えにくいということがわかった。
そこで、赤系を見やすくするレンズを試着した。原理としては、赤以外の光を相対的に弱めることによって、赤を見やすくするということだった。
掛けてみると、確かに世界が赤っぽくみえた。
自分が想定していた「鮮やかな赤」という色が、こんなに世界の中に多いとは思わなかった。例えば、マクドナルドの看板、パプリカ、紅葉(の写真)など。
また、ほとんど白に見えていた「うすピンク」が、しっかりピンクとして認識できた。桜の花、花模様のティッシュケース、もしかしたら、僕が持っている何枚かのシャツもそうかもしれない。
しかし問題は、赤を見やすくすると、他の色が見えにくくなることだった。
僕の場合は、緑系がいつにも増して見えにくくなった。
父や姉が来ていた緑系の服が、ますます何色とも言えない混迷として映った。
僕は二人の祖父から遺伝を受けているので、特性もハイブリッドなのかもしれない。
結果、赤系を補正してくれるメガネをかけても、僕らが世界にある色を見たときに抱く、「○○色とはっきり言えないモヤモヤ感」が解消されることはなかった。
色覚を補正するメガネがあると知った時、一番に期待したのが、この「モヤモヤ感」の解消だったので、それが得られなかったのは残念だった。
それが、今回は購入を断念した最大の理由。
それでも、この体験ができてよかったと思う。もし購入すれば、すべての色がスッキリとは見えなくても、新しい世界の景色を楽しむことができる。
この技術を開発してくれた人にも感謝したい。
色覚特性で悩んでいる人は、一度試してみるとよいかもしれない。
参考:「メガネスーパー:色覚補正メガネとは」