体和 Tai-wa 日記

休学中の大学生。ハートオブヨガ、甲野式身体術に触発され、からだ、こころ、生きていることなどについて考えています。

弱さ

破壊のたやすさ。 ほんとにちょっとしたことで揺らぎ得るということ。 しかも、揺らぎの要因は至る所に溢れており、むしろ安心していられるのは奇跡的だということ。 さまざまな要因に下支えされた「安心」が、 何かのおかげだなんて簡単には言えないし、 ま…

「美」のありか

たぶん、 桜の花が美しいのではなく、 世界に遍在している「美」を、 桜の花が僕らに知覚させるのだ。 その気になれば、 どんな経験からも、 「存在していること」が潜在的にもつ「美」に到達することはできる。 問題は、「その気になれないこと」があまりに…

ハタ・ヨーガの自己愛的な性格と、世界への愛

カラダをえこひいき的に愛することと、 カラダへの愛から世界への愛へと広げていくことの違い。 「私だけは!」「このカラダだけは!」という仕方で現れてくる自己愛的なカラダへの愛は、偏愛だ。 アーサナを中心としたハタ・ヨーガの実践は、一見このような…

ヨガは「誰でもできる」のか

(前回の続き) もしヨガが全人的なものであり得たとしても、 実際に僕がヨガを伝えるとき、 具現化するそのかたち、言語化するその言葉は、 目の前にいるあなた専用であり、決して全人的ではあり得ない。 全人的であることを志向しつつも、 目の前の人に向…

ハートオブヨガ、先人たちへの信頼

いのちに導かれて動く。 すると、自分があれこれ考えようと、有無を言わせないほどの強い必然性を感じられたりする。 一人称「私」を大きく超えた、大文字のいのちの力。 さて、ヨガにおける「アーサナ」はどうだろう。 どの程度動くかは、その時のいのちの…

完了する吐く息、志向する吸う息

母との会話を通して分かったこと。 「そのままでいい」は、「そのままでいろ」じゃない。 生きようとする欲動として、運動として、方向性として、「いま」が存在している。 だから、未来を志向することが、今のこれではなくあれになろうとすることが、 その…

ポーズをとるのは誰か。

そういえば、インドでこんなことを言われた気がする。 「ポーズをとっているのは、わたしではない」 この時は、えらくスピリチュアルな言葉に聞こえた。 実際、この言葉の発言者は、おそらくヒンドゥー教徒で、「わたしではなく、シヴァがわたしにポーズをと…

補助輪との友好な関係

頼りにはなっても、全面的には頼り切れないと悟った時から、自立が始まる。 まだ支えが必要な人に、「補助輪なんかに頼ってないで、早く自立しろ」と言うのは、ちょっと的外れだ。 補助輪の「補助輪性(いつかは取り外し、自らの足で歩む覚悟をしつつ付き合…

見つめる。

いろいろな自分がいる。 中には、認めたくないようなヤツもいる。 そんなヤツは排除して、自分にとって都合のいい部分だけ育てたくなったりする。 でも、認めたくないようなまさにその部分が、実は自分の生命を成り立たせてくれていたりする。だから、しょう…

いのちという〈コト〉

私のそもそもの原点は、昆虫が大好きな昆虫少年として野原で虫を追いながら、自然の美しさや、例えば蝶の一生での、それが芋虫(幼虫)から蝶(成虫)に変わっていくメタモルフォ―シス(変態)のすばらしさなどに感動したところにあります。(・・) 生命と…

何を願うのか

自分がすこやかでいたい。 家族がすこやかでいてほしい。 できれば、みんなが、全人類が、全生命が、すこやかでいてほしい。 そこにおいて、使えるものは使えばいい。 回りくどいよりは、すみやかなやり方がいいだろう。 複雑なよりは、たやすい方がいいだろ…

『ピダハン』

久々のブックレビュー。 今回は、アマゾンに住む少数民族、「ピダハン」についての科学ノンフィクション。 言語学者でありながら伝道師のアメリカ人ダニエルが、未知の文化、言語に飛び込み、 アマゾンで暮らす彼らの生活を明らかにしていく。 このピダハン…

ヨーガ・スートラ超簡約(講座用メモ)

*テキストには書かれていないこと 「真実はテキストの中にではなく、あなたの中にある。あなたが真実である」 したがって、読まなければならないテキストはないし、理解しなければならない哲学もない。だから、もしヨーガ・スートラに書かれていることを理…

「異」との幸運な出会い

あらゆる限定を取り去って自由に振る舞ったり、 すでに与えられている生命のすばらしさを味わったり、 そんな体験をし、そのような仕方で生きていくことを導いてくれるような実践体系がある。 しかも、その実践における「技法」などの優越によって、権力構造…

注意と散漫 ヨーガ・スートラをめぐって

僕らのマインドは、集中したり、散漫だったりする(集中、としたけれど、中に集めるのではなく、対象に注意を向ける、というイメージ)。 何かに集中しているのであれば、その対象を手掛かりにして、世界との関係を取り結ぶことができる。 この状態は、他の…

バンダ、生命、おしっこの話

ヨガをしている最中、トイレに行きたくなってしまった。 が、少しキリが悪かったので、少しそのまま続けた。 その時に、漏れないように我慢してくれているカラダの不思議さを垣間見た。 バンダ(bandha)。 ヨガをやっている人なら、一度は聴いたことがある…

生命のヨガ 途切れることのない流れ 

僕らがふだん意識していなくても、そこにマインドを向けてやらなくても、 生命はある。血が流れている。心臓が脈を打っている。呼吸が出たり入ったりしている。 それらは、本質的に、nurtiring / caring process (生命を養い、癒すプロセス)である。 たと…

ダーラナ、ディヤーナ、サマーディ

前回の考察から引き続き。 ひとまず世界の中で他から隔たれたものとして「個」を想定し、その「個」をより幸せにしようとする努力 =きわめて人間的な、誰もがやっている努力 この努力は、見られるもの(プラクリティ)の内部のことであり、この努力に躍起に…

ヨーガ・スートラ解釈のメモ

【見るものと見られるもの】 見るもの・・実存、プルシャ、単にそこにある、そうであることを成り立たせているもの 見られるもの・・本質、プラクリティ、性質、心、身体、ストーリー、・・・ 弁別知・・見るものと見られるものを明確に区別すること つまり…

人が変わるということ

「私、変わったの!」などと宣言することは、 変わる以前の自分にとらわれ続けていること(あるいはまったく変わっていないこと)の、強すぎる証明である。 変わろうとするその言動が、過去の自分をかき消そうとする消しゴムの動きをしている限り、その動き…

僕らのからだから生まれる道徳について

ものすごく「不道徳」だと言われるような立場も想定して、道徳を考える必要がある。 例えば、「人間の死を悲しく思わない」という人がいたっていい。 人間が、人間や動物の死(特に目の前で起こる)に対して「悲しい」という感情を持つのは、 たんに人間的な…

かたち、語られることば

これこそは! と決定できるようなことばもないし、かたちもない。 足場を固定できるような理想型なんてどこにもない。 僕らが捜しているのは、理想的な着地点ではなく、飛び続ける技法であり、飛んでいるその最中にみる景色である。 だから、飛び続ける必要…

ヒッチハイクつくば~広島 体験記② 「BE HAPPY」 の真意

ヒッチハイク体験の第二弾。 第一弾はこちら「待つことについて」 。 ヒッチハイクは、成功より失敗の方が圧倒的に多い作業だ。 野球のイチロー選手が大記録を出したときに、「打った本数よりも、むしろその陰にあるより多くの失敗の方に価値があるように思…

ヒッチハイクつくば~広島 体験記① 待つことについて

人生初のヒッチハイク。茨城県つくば市から広島まで、計4日かけて往復した旅のレポートを書きます。 ヒッチハイクのノウハウ的なことはたぶん他の人がいっぱい書いているので、僕はヒッチハイクの時の心情をメインに書いていきます。 待つということ 鷲田清…

選択するカラダ、捨てるカラダ

生きることは、選択の連続だ。 生き始めた時点で、毎瞬間、何かを選び取り、何かを捨て、そうやって生きてきた結果の総体が、今の僕だ。 僕らは、いかなる手段をとっても、「無選択」ではいられないし、中立でもいられない。 ここでいう「選択」とは、職業な…

置かれた自分、媒体としての自分

「あなたはありのままでいいんだよ」などと言われた時、抱きがちな疑問。 「じゃあ、なんにもしなくていいの?」と。 いやいや。 それは「自分」というものをとらえ違えている。 真空のような場所に、交流も変動もまったくしない、なんにもしないものを「あ…

変動、交流、非・技法的カラダ

身体「技法」、身体「操法」、身体「術」・・・ これらの言葉からイメージされるのは、「いかにカラダを動かすか」に関する探究だということだ。 確かに、この視点からもたくさんのことを語ることができる。 ただし、これらの言葉が暗黙のうちに前提している…

ヨガで養われる柔軟さについて

今日、グループでのヨガコースを受けていて思ったこと。 通常、グループでヨガをすると、指導者の声に合わせて動いていく。呼吸の吸う、吐くのタイミングも、指導者の「吸って~」「吐いて~」に合わせて行われることが多い。 しかし、当然一人一人の呼吸の…

実感のないここちよさ

何か優れたことを成し遂げようと、文字通り身を粉にして努力し、達成したとき。 この達成感は、たしかに格別だ。 (しかし、この「優れた」というのは、誰が決めたことなのだろう?) ありありと感じられるようなものを、どうしても求めたがってしまう、僕ら…

ハートオブヨガトレーニング名言集(あとからコメント付き)

2017年3月に、J.ブラウン先生によるハートオブヨガのティーチャートレーニング。 そこで生まれたさまざまな名言。 体験とともに納得したものから、随時コメントを足していきます。 英語は急いでメモしたものなので、多少不正確かもしれません。 「自分がヨガ…